はじめに

 私は地方の進学校に在籍していましたが、高3の夏休みに予備校の夏期講習に参加して衝撃を受けました。なぜなら、「勉強にはやり方がある!このまま地方にいたら、何年経っても結果は出ない!」ということに気付かされたからです。その後、不器用な試行錯誤と放浪を重ねた浪人生活(個人的には「京都暗黒時代」と呼んでおります)を送り、二浪寸前で無事に大学に入学することができましたが、知るべき「方法論」を知らなかったら、どんなに真面目にやっていても回り道をしているだけ、というシビアな現実(「本質的事実」と言ってもよいかもしれません)を学んだことは大きな収穫だったと言えます。

 その後、営業・編集・人材開発などの仕事を経て、予備校教師となり、プロ家庭教師として独立しましたが、十数年以上にわたって中卒・高校中退者が受ける高卒認定試験を担当して来たこともあり、千人以上のいわゆる「できない子」(相当年配の方もいらっしゃいましたが)を専門的に見る機会に恵まれたことは幸いでした。この子達は「勉強のやり方」を分かっていない場合が多く、結果として「ゼロから出発して如何に最短時間で基礎学力をつけるか」「最小努力で最大効果」のノウハウを確立することが私の最初のテーマとなったのです。これは数年間の試行錯誤の末、ほぼ確立しましたが、同時にもう一つのテーマが浮かび上がってくることとなりました。それは「勉強が出来なくて苦しんでいる子は勉強のやり方が分かっていないだけではない。半分以上は心の問題、メンタル・マネジメントの問題だ」ということだったのです。

 つまり、「勉強のやり方」(これは突き詰めれば単純で、二つの方法に集約されます)と「心の持ち方、管理の仕方」は車の両輪で、どんなに素晴らしい「勉強法」も自分の心をうまくコントロール出来ない人にとっては、単なる宝の持ちぐされになりかねないということです。東大受験でも医学部受験でもこれらの点は全く変わりません。

 さらに「プロ」と呼ばれる人達は、自分の専門分野に関しては「情報」を駆使することで「成功確率」を高める術を知っている人達ですが、「勉強法」「メンタル・マネジメント」にこの「情報力」が加われば、およそ全てのジャンルに通じる「成功の三本柱」「目標達成の三原則」をモノにしたといっても過言ではないでしょう。要するに、学校の勉強や受験勉強は「その場しのぎの勉強」「勉強のための勉強」で終わっていいものではなく、「社会生活」「ビジネス」「人間関係全般」などにも応用されるものでなければならないということです。

 もちろん、私も万能とはほど遠い人間で、現時点で「ここまでは間違いない。実験・論証済みだ」と言い切れるものは決して多くはありません。むしろ、今なお修行中の身で、生徒や関係者各位から教えられてばかりです。このHPでは、私が今まで受けてきた多大な「恩」を、自分なりの工夫を加えた上でそれを必要とする次の人にお渡しし、少しでも「恩返し」することができれば、と考えております。

 さらなるご教示、ご叱責をよろしくお願いいたします。

プロ家庭教師 益森直義(マス・モーリン)



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